第一水産ブログ(お知らせや物流情報を不定期発信中です)
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日本一は下関!シリーズ第2弾
生鮮スケソウダラの輸出量、日本一は下関というお話です。
北海道産生鮮スケソウダラがトラックで下関に運ばれてきて、
ここで輸出通関手続きをして、船で韓国釜山まで運ばれています。
しかし、近年輸出量は急減しています。
ここ10年間で81.3%減!?
財務省貿易統計を基に作成した資料です。
2012年に税番が新設されましたので、それ以前と以後では完璧な
比較とは言えませんが、概ね間違ってないと思います。
減少している原因は、
1.漁獲量の減少
どの魚種もそうですが、漁獲量は毎年減少しています。
※TAC=Total Allowable Catch(漁獲可能量)
2.福島第一原発事故の影響事故以前は宮城県宮古産、青森県産のスケソウダラも輸出されてました。
いま韓国側で8県(福島県、宮城県、岩手県、青森県、群馬県、栃木県、茨城県、千葉県)
の水産物は輸入禁止になっています。
韓国は本当にスケソウダラが好きな国です。
昨年、世界初のスケソウダラの完全養殖技術の開発に成功したそうです。
북어국(プゴックッ)
スケソウダラを使った代表的な韓国料理
二日酔いなどに効果があるそうです。
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今年の初セリで7420万円で「すしざんんまい」が落札したクロマグロ
マグロの初セリは毎年騒がれますね。
でも、西日本ではあまり食べる習慣がありません。
このあたりの刺身は、赤身より白身、青物って感じゃないですか?
「まぐろの消費量の都道府県ランキング」でも下位は中国、四国、九州の各県。
最下位は長崎県。
面白いことに消費量最下位の長崎県が養殖クロマグロ出荷重量日本一なんです。
1位 長崎県 2位 鹿児島 3位 高知
そして近年、生鮮クロマグロの中国向け輸出が急伸しています。
2016年の輸出量は156tで金額にして約5億9千万円です。
長崎県、愛媛県の業者さんが輸出されているようですが、
事前登録はもちろんのこと、漁獲してから飛行機に乗せるまでに、
すべての必要書類を揃えられのは驚きです。
・輸出水産取扱施設の事前登録(登録施設一覧)
・クロマグロ漁獲証明書(申請先一覧)
・原産地証明書(水産庁)
・放射能検査(登録検査機関)
・衛生証明書(衛生証明書発行機関一覧)
山口県でもマグロの養殖をされているようですが
もし中国向けに輸出しようとすれば越えなければいけないハードルは高いと思います。
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(日本経済新聞 2017.2.20)
通関士で育児や介護などをしている方々が、在宅勤務できるようになるようです。
女性活躍の後押しになればいいですね。
当社には女性通関士はいませんが、私を含め11名の通関士が所属しています。
「地方では通関士の確保に苦戦するケースも…」ともあります。
いまのところその心配はありませんが、若い人材の確保がとても難しくなっています。
早く採用して育てていかなければいけないと考えています。
通関業界では今秋大きな変革があります。
輸出入申告官署の自由化もその一つです。
当社は門司税関管轄内でしか輸出入通関申告ができませんが、
これが自由化され、基本的には日本全国で輸出入通関申告ができるようになります。
チャンスが広がり、ライバルも増えるということになりそうです。
どのように変化してもお客様の信頼を得られる仕事をするスタンスは変わりません。