2017年2月

  • 今年の初セリで7420万円で「すしざんんまい」が落札したクロマグロ

    マグロの初セリは毎年騒がれますね。

    でも、西日本ではあまり食べる習慣がありません。

    このあたりの刺身は、赤身より白身、青物って感じゃないですか?

    まぐろの消費量の都道府県ランキング」でも下位は中国、四国、九州の各県。

    最下位は長崎県。

     

     

    面白いことに消費量最下位の長崎県が養殖クロマグロ出荷重量日本一なんです。

    (水産庁/国内のクロマグロ養殖実績(速報値))

    1位 長崎県 2位 鹿児島 3位 高知

     

    そして近年、生鮮クロマグロの中国向け輸出が急伸しています。

    生鮮クロマグロ(中国向け)輸出

     

    2016年の輸出量は156tで金額にして約5億9千万円です。

    長崎県、愛媛県の業者さんが輸出されているようですが、

    事前登録はもちろんのこと、漁獲してから飛行機に乗せるまでに、

    すべての必要書類を揃えられのは驚きです。

    ・輸出水産取扱施設の事前登録(登録施設一覧

    ・クロマグロ漁獲証明書(申請先一覧

    ・原産地証明書(水産庁)

    ・放射能検査(登録検査機関

    ・衛生証明書(衛生証明書発行機関一覧

     

    山口県でもマグロの養殖をされているようですが

    もし中国向けに輸出しようとすれば越えなければいけないハードルは高いと思います。

     

     

     

     

     

     

     

  •  

    (日本経済新聞 2017.2.20)

    通関士で育児や介護などをしている方々が、在宅勤務できるようになるようです。

    女性活躍の後押しになればいいですね。

     

    当社には女性通関士はいませんが、私を含め11名の通関士が所属しています。

    「地方では通関士の確保に苦戦するケースも…」ともあります。

    いまのところその心配はありませんが、若い人材の確保がとても難しくなっています。

    早く採用して育てていかなければいけないと考えています。

     

    通関業界では今秋大きな変革があります。

    輸出入申告官署の自由化もその一つです。

    当社は門司税関管轄内でしか輸出入通関申告ができませんが、

    これが自由化され、基本的には日本全国で輸出入通関申告ができるようになります。

    チャンスが広がり、ライバルも増えるということになりそうです。

     

    どのように変化してもお客様の信頼を得られる仕事をするスタンスは変わりません。

     

     

  • 突然ですが、

    昨年2016年の『生鮮トマトの国別輸入量ランキング』です。

    (※0702.00-000 トマト(生鮮のも及び冷蔵したものに限る)(財務省貿易統計))

    1位 韓国                    3,740,358KG

    2位 ニュージーランド   1,190,591KG

    3位 アメリカ       1,016,534KG

    4位 カナダ       702,046KG

    5位 オランダ      438,079KG

    6位 メキシコ      295,791KG

    合計           7,383,399KG

     

    個人的にはオランダ、ニュージーランドは農業立国という感じがしますし、

    アメリカ、カナダは国土が広いのでそうなのかな~って思います。

    でも、韓国がダントツの1位です。

    日本に輸入される生鮮トマトの約50.6%が韓国から輸入されています。

    ものすごい量が輸入されているなとお思いかもしれませんが、

    日本のトマトの総生産量は、722,400t(平成24年)です。

    ですので、輸入生鮮トマトは全体のわずか1%ですが…

     

    では、韓国産生鮮トマトはどこに輸入されているのか?

    税関別で見てみると、

    1位 下関 2,319,255KG

    2位 博多   788,881KG

    3位 堺    398,796KG

    4位 神戸   157,600KG

    5位 大阪     68,818KG

    韓国から輸入されている約60.2%が下関税関で輸入通関されています。

     

    では、その理由は何か?

    1.地理的に近い(釜山→下関が200km弱)

    2.航路、入港時間が安定している(関釜フェリーなど)

    3.税関、輸入植物検疫などの対応が速い

    4.到着後の船卸、通関、運送の体制ができあがっている

    その結果、

    『生産地から消費地まで速く安く運べる』 

     

    下関が生鮮トマト輸入量、日本一なのはこれが理由です。

    通関の部分で当社も関わっています。

    下関の住民でもほとんどの人が知らないでしょうね。